多くの皆様には突然の連絡になってしまいましたが、昨日3月31日で帝京大学を退職し、本日4月1日より、東洋大学経済学部に異動します。

自分にとって、帝京大学は常勤のキャリアをスタートした場所で、学習院大学で担当したストラスブール引率を除けば、学生と直接向き合う最初の機会でした。息子の子育てと重なった時期でもあり、急な成長を求められる3年間だったように思います。

組織に所属して働くことが初めてで、自分自身の小ささを実感しながらも、同僚の教員や職員をはじめとして、人の縁に助けられました。ゼミ活動では、Facebookでもつながっている皆様にも本当に助けてもらいました。そして、本当に素晴らしい学生に会えたことが財産になっています。

今年度1年間は帝京大学で非常勤講師を務めることもあり、慌ただしくなりますが、白山のキャンパスで新しい研究室を準備しています。ぜひ、近くにお立ち寄りの際には、遊びに来てください。

これからも、どうぞよろしくお願いします。


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土曜日、家族で祖師谷公園へ。大量の毛虫をこわがる子供を抱っこしながら一緒に遊ぶ。明後日には講義が始まるという実感がまったく湧かないのだけど、これは学生も同じなのだろうな。

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研究室のある10号館が工事のため、後期の研究室は7号館9階研究室2になります。一週間で最も足取りの重い科目(研究室から行きにくい、という意味でね)「入門ミクロ経済学」の教室の真向かいです。水回りがなく、窓がなく、棚がないという生活が続きますが、部屋を出て見る景色は本当に素晴らしいです。


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特別警戒中ですが、よければ遊びに来てください。

春休みが終わってしまった。1月から3月にかけて続けていた研究がHDDのクラッシュで消えて以来、茫然自失状態が続いていたけど(現在HDDは復旧中)、少しずつ気を取り直しています。

ミクロ経済学、演習、学習院大学の経営学特殊講義の3つの講義を終えた土曜日です。ミクロ経済学は、昨年よりも易しい内容にしながら、内容を深めたいと考えています。あと、できることならば死角がないようクラス全体を見ながら、前を向いて講義をしたい。妻からは「ゆっくり喋るように」とありがたいお言葉を頂いています。

演習と経営学特殊講義は少人数の講義です。教員として正しい態度なのかわからないけれど、自分自身が学生の知識や経験を深めるように講義をするとともに、自分自身が楽しみたい、笑いたいという思いもあります。フリクションもどこかであるかもしれないけど、それも含めて彼らとはお互いを名前で呼び合う関係を一年間、気持ちよく続けられればと思っています。

来週からは、入門マクロ経済学、基礎演習、入門ミクロ経済学。この講義で会うことになるみなさんも、どうぞよろしく。

隣の席の大学生カップルが、面接官の役割を女の子が担当して就職活動の練習をしている。「社会学部で何を勉強しまして来ましたか?」など、いかにも聞かれそうな質問に対して、男の子はいかにも準備をしてきた回答をする。どのような質問に対しても、しっかり準備している。ちゃんと準備してきた答えを間違えずに言えているという点で評価できるのかもしれないけど、それ以外にとっかかりになりそうな部分が見つからず、こういう受け答えを何十も繰り返さないといけない企業の面接担当の方々に同情してしまう。

一通り練習が終わった後、男の子は女の子に「どうだった?」と講評を求めると、女の子は「準備していた答えを、暗記していないようにみせようと話していた」と指摘する。その答えを聞いた男の子は拗ねて黙ってしまった。男の子は、女の子に自信をつけてもらいたかったんだろうな。女の子は女の子で、彼を直接傷つけないように、若干婉曲的に「答えを暗記して面接しても印象はよくない」ことを伝えようとしたんだろうな。おじさんしみじみ。

黙って落ち込んでいる男の子の手を女の子は黙って握っている。この話、男の子にいいところがないのだけど、そんな彼のことを好きで一緒にいる女の子の気持ちに彼の魅力のヒントが隠されていて、その掛け替えのなさに男の子が気が付いて自分の言葉をつかって面接の場で表現できたら、きっと面接は成功するんじゃないだろうか。とはいえ、この男の子は大学時代の俺だよなと、おじさんは彼らが帰った後もしみじみするのでした。

中学校時代、中間テストでよい点数をとると期末テストで悪い点をとり、中間テストで悪い点をとると期末テストでよい点をとった。なぜそうなるのかは心当たりがあった。最初によい点をとると気持ちがゆるむので次に失敗する。でも、同時に臆病でもあるので失敗すると不安になって勉強を始めるのだ。その傾向は高校に入っても大学に入ってもかわらなかった。大学で一度、中間テストで0点をとり、期末テストで100点をとったことがある(当時は50点でも可がもらえた)。

今もその傾向が続いている。昨年度、水曜日の僕の講義を3限4限を連続で受講された方は気づいたかもしれないけど、3限の入門ミクロ経済学でうまくいったときは4限の入門マクロ経済学で失敗し、3限で失敗した時には4限がスムースに講義を進められた。昨日田端で発表した自分の研究は、昨年同じものを話した時には失敗(時間調整がおかしく、早口で、何もかもを盛り込もうとして大混乱だった)したもので、今回は挽回できた(ような気になっているだけのような気がする)。

かといって、このバラツキを修正しようとはあまり考えていなくて、「うまくいって、うまくいかない。うまくいかなくて、うまくいく」が一つのバランスのように感じているからたちが悪い。失敗したほうの話を聞くことになる方には申し訳ないけれど。

160219 田端は新幹線が見れるので子供を連れてきたらいいなと思うけど、ほかに何をするか見当がつかない。

試験を終えてから1週間以内に採点を終わらせないといけません。そのあとに追試験の答案が追加されて、今年は合計998枚の答案に丸付けをしました。これは、何年か続けている大学の講義で最多記録です。なんの自慢にもなりませんが。

でも、昨年よりも一昨年よりも採点はたのしかったです。理由は2つ。1つはすでに顔と名前を一致させることができる学生が多く受講していたこと。去年のライフデザイン演習、演習、今年の基礎演習、演習。彼(女)らがどのような答案を作るのか、楽しみに採点をしました(普段の講義の時間も、知っている学生がいることには強く勇気づけられておりました)。もう1つは、回答の最後に書いてもらったコメントを読むこと。コメントは大きく3種類に分けられました。講義の内容を褒めてくれるもの、問題点を指摘するもの、そして思い出を話してくれるもの(かっぱえびせんを食べている姿とか)。コメントのいくつかを後期の初回に紹介することでイントロダクションにしたいと考えています。

ごく稀ですが、「講義をがんばってください」と書いてくれている学生がいました。赤ペンをとめてその文面を読み返したのは、「頑張れ」という励ましに「頑張ろう」と本当に思ったことが初めてだったからかもしれません。たった一回のテストの一言かもしれないけど、そこで書かれていた言葉の効力は、将来の僕まで響くような気がします。ちょっとやそっとのことではへこたれられないな、と思ったのでした。

試験勉強をしっかりやった人も適当に臨んだ人も、自信のある人もない人も、お疲れさまでした。よい夏休みをお過ごしください。僕は、子供と遊びつつ、つかの間の研究生活に戻っております(今日は『マッドマックス』を観にいって頭がグワングワンしていますが…)。