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これは数年に1冊読めるかというくらい、自分にとって重要な本になった。読み始めたときにまず思ったのは、「この本の気になる箇所に付箋を貼ろうとしたら、全てのページに貼らなければならない!」ということ。山﨑さんは『リア王』に取り組むにあたって、至る所で、気づき、解釈し、時には過去を振り返って改善を加える。その姿はおそらく、俳優に限らず、全ての職業人にとって教科書になるものだ。

結局、気になるところを選んでEvernoteに記録していくという今時な取り組みをしてみた。でも、これが大変。文庫本の文章は遠巻きに見ると短く見えて、実際に書くと長い。かつての女子高生達のごとく、素早くフリック入力をして、余りにも長文な時には写真に収めた。

『鈴木先生』でもほのめかされているけど、教壇に立って講義をしたり、研究の発表をするのは演技をするのに似ていると思う。普段の教室で講義をする(偉そうな)僕は、やはり普段の自分とは違う。教える役割を与えられた人間としてそこにいる。そして、その姿は年齢や、部屋の形式(大人数か演習か、研究会か学会か)によっても異なるものになる。そのように普段から考えていたのも、この本の気になる箇所を抜き出そうと思ったきっかけだった。

この本を読み始めて、自分も記録をつけてみようと思った。山﨑さんは日記を切らさずに書き続けた。自分は3日坊主にならないように(過去、無数に挫折経験がある)。

記録したEvernoteのノートは共有にしてみました。よければどうぞ。写真には汚い指もついています。
山崎努『俳優のノート』

2014年11月14日    book&music

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