おしくも、リストに残していたのは99冊でした。来年はもう少し読みたいと思いながらも、1冊1冊を丹念に読んでみたいという気持ちも強いです。

  1. 経済学と人間の旅
  2. Elephant
  3. 123人の家Vol.1.5+ACTUS STYLE BOOK(9)
  4. 天才たちの日課
  5. 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方
  6. キャプテンサンダーボルト
  7. 発展する地域衰退する地域
  8. 読書について
  9. わたしの失敗
  10. ひとびとの跫音(あしおと)(上巻)改版
  11. 父と娘の往復書簡
  12. 俳優のノート〈新装版〉
  13. 万物理論
  14. 逢沢りく 上
  15. フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち
  16. 知ろうとすること。
  17. 安西水丸地球の細道
  18. 創作の極意と掟
  19. 偶然とは何か
  20. 英エコノミスト誌のいまどき経済学
  21. リーマン・ショック・コンフィデンシャル(上)
  22. 死なないやつら
  23. わたしの宇宙 1 | コミックス | 小学館
  24. ストレスフリーの仕事術
  25. 沈みゆく帝国
  26. 2666
  27. とびだす!うごく!どうぶつ
  28. 年収は「住むところ」で決まる
  29. 世界の経営学者はいま何を考えているのか
  30. アートの価値
  31. 幸福論
  32. スターバックスの感動サービスの秘密
  33. やし酒飲み
  34. ナイトフライ 録音芸術の作法と鑑賞法:Amazon.co.jp:本
  35. シッダルタ
  36. 今日もいい天気 田舎暮らし編
  37. 今日もいい天気(原発事故編)
  38. 雇用改革の真実
  39. 伝わるデザインの基本
  40. ろまん燈籠改版
  41. テクニウム
  42. 調理場という戦場
  43. 壽屋コピーライター開高健
  44. やってみなはれみとくんなはれ
  45. 経験と教育
  46. 虚数
  47. シンメトリーの地図帳
  48. 人間をみつめて
  49. プランク・ダイヴ
  50. 二十一世紀の資本主義論
  51. 女のいない男たち
  52. 論理が伝わる世界標準の「書く技術」
  53. 入試数学伝説の良問100
  54. 大衆の反逆
  55. 銀河パトロールジャコ特装版
  56. 土を喰う日々
  57. ストレスフリ-の整理術
  58. 団地ともお(23)
  59. ちいさこべえ(3)
  60. 物書きのたしなみ
  61. 大学教職員のための大学生のこころのケア・ガイドブック
  62. ドリーム仮面
  63. 世界文学を読みほどく
  64. 思考のレッスン
  65. 新釈現代文
  66. 自分の仕事をつくる
  67. モノが少ないと快適に働ける
  68. 死刑
  69. Stataによる社会調査データの分析
  70. 百日紅(上)
  71. アリストテレース詩学/ホラーティウス詩論
  72. 愛国と憂国と売国
  73. 私の絵日記
  74. しきぶとんさんかけぶとんさんまくらさん
  75. 上岡龍太郎話芸一代
  76. 法と経済で読みとく雇用の世界
  77. 競争の倫理
  78. 成長するティップス先生
  79. 人生が変わる!手帳&ノート整理術
  80. 日本人の人生観
  81. 別れの挨拶
  82. Visions of Japan
  83. 文学部唯野教授
  84. 知的文章とプレゼンテーション
  85. 意思決定理論入門
  86. ソクラテスの弁明/クリトン改版
  87. 真剣師小池重明
  88. 現場主義の競争戦略
  89. 話し言葉の日本語
  90. ヒラノ教授の論文必勝法
  91. 動物のお医者さん(2)
  92. 分配の経済学
  93. ソクラテスの弁明/クリトン改版
  94. 無限を読みとく数学入門
  95. 夜想曲集
  96. 歩くひと
  97. 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
  98. 大学のウソ
  99. 文系のための数学教室

2014年12月29日    book&music

141216
伊坂幸太郎読者の母親のクリスマスプレゼント用に購入。でも、もったいないので渡す前に読んだ。

「映画を観る途中で席を立って、次の日に続きを観るなんて出来る?」答えは、「できない」。1ページ目を読んでから、そのままラストまで読み切ってしまった。作品自体、映画的な作りになっていて、作品を映画のシーンとして受け止めた。何故か、筒井憲政はそのちょい役感を含めて、筒井康隆が演じている姿が目に浮かんだ。

阿部和重さんの作品を読むのは今作が初めてだったためか、伊坂幸太郎作品として読めてしまった。引き算をして阿部作品としてのエッセンスを感じられるよう、近いうちに阿部和重さんの単独作品も読んでみたい。

2014年12月16日    book&music

141208

現実の世界ではいかに美しく、幸福に恵まれ、優美であっても、私たちは重力の影響下で活動し、たえず重力に打ち勝たねばならない。これに対して、思索の世界では、私たちは肉体なき精神であり、重さもなければ、因苦もない。だから地上のいかなる幸福も、美しく実り豊かな精神が時を得てみずからの内に見出す幸福にはかなわない。

2014年12月7日    book&music

大学卒業までに読んだ中で、これは一里塚とか三里塚になっているな
と思えるものを(ちょっと無理やりに)100冊選んでみました。

1人の作家は最大3冊までにして、
その3冊については順番に読んだわけではない場合もあります。

  1. ヒュー・ロフティング『ドリトル先生アフリカ生き』
  2. ヒュー・ロフティング『ドリトル先生月からの使い』
  3. アレクサンドル・デュマ『モンテクリスト伯爵』
  4. アレクサンドル・デュマ『三銃士』
  5. メアリー・ノートン『床下の小人たち』
  6. オトフリート・プロイスラー『大どろぼうホッツェンプロッツ』
  7. 石森延男『コタンの口笛』
  8. レオ・レオニ『スイミー』
  9. モーリス・ルブラン『奇岩城』
  10. C・S・ルイス『魔術師のおい』
  11. C・S・ルイス『ライオンと魔女』
  12. ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』
  13. 羅貫中『三国志』
  14. 施耐庵『水滸伝』
  15. 中野美代子『西遊記』
  16. 筒井康隆『家族八景』
  17. 筒井康隆『俗物図鑑』
  18. 筒井康隆『旅のラゴス』
  19. 『平家物語』
  20. 司馬遼太郎『竜馬がゆく』
  21. 司馬遼太郎『項羽と劉邦』
  22. 司馬遼太郎『燃えよ剣』
  23. 池波正太郎『真田太平記』
  24. 北杜夫『怪盗ジバコ』
  25. 北杜夫『さびしい王様』
  26. 北杜夫『輝ける碧き空の下で』
  27. マイケル・ムアコック『エルリック・サーガ』
  28. マイケル・ムアコック『この人を見よ』
  29. 井上靖『風林火山』
  30. 井上ひさし『偽原始人』
  31. 井上ひさし『吉里吉里人』
  32. 安部公房『箱男』
  33. 安部公房『壁』
  34. 安部公房『方舟さくら丸』
  35. アンネ・フランク『アンネの日記』
  36. 川端康成『みずうみ』
  37. 川端康成『眠れる美女』
  38. 川端康成『古都』
  39. 三島由紀夫『永すぎた春』
  40. 三島由紀夫『音楽』
  41. 三島由紀夫『美しい星』
  42. ウィリアム・ゴールディング『蝿の王』
  43. 夏目漱石『夢十夜』
  44. 芥川龍之介『侏儒の言葉』
  45. 武者小路実篤『友情』
  46. 大江健三郎『同時代ゲーム』
  47. 谷崎潤一郎『痴人の愛』
  48. 谷崎潤一郎『文章読本』
  49. 橋本治『桃尻娘』
  50. 倉橋由美子『聖少女』
  51. 倉橋由美子『アマノン国往還記』
  52. マーク・トゥエイン『トム・ソーヤーの冒険』
  53. マーク・トゥエイン『ハックルベリー・フィンの冒険』
  54. スティーブン・キング『死のロングウォーク』
  55. スティーブン・キング『シャイニング』
  56. 澁澤龍彦『少女コレクション序説』
  57. 澁澤龍彦『高岳親王航海記』
  58. 太宰治『ヴィヨンの妻』
  59. 室生犀星『或る少女の死まで』
  60. 高村光太郎『智恵子抄』
  61. 遠藤周作『海と毒薬』
  62. 遠藤周作『沈黙』
  63. 向田邦子『霊長類ヒト科動物図鑑』
  64. 向田邦子『無名仮名人名簿』
  65. 向田邦子『夜中の薔薇』
  66. 村上春樹『羊をめぐる冒険』
  67. 村上春樹『アンダーグラウンド』
  68. 村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』
  69. トルストイ『復活』
  70. 平田オリザ『現代口語演劇のために』
  71. 平田オリザ『演劇入門』
  72. 西田シャトナー『破壊ランナー』
  73. 鴻上尚史『天使は瞳を閉じて』
  74. 鴻上尚史『スナフキンの手紙』
  75. ジョン・アーヴィング『ウォーターメッソド・マン』
  76. ジョン・アーヴィング『ホテル・ニューハンプシャー』
  77. ジョン・アーヴィング『ガープの世界』
  78. J・D・サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』
  79. J・D・サリンジャー『フラニーとゾーイー』
  80. J・D・サリンジャー『ハプワース16、一九二四』
  81. ポール・オースター『幽霊たち』
  82. トルーマン・カポーティ『冷血』
  83. トルーマン・カポーティ『遠い声 遠い部屋』
  84. ナンシー関『テレビ消灯時間』
  85. カレル・チャペック『ダーシェンカ』
  86. ボリス・ヴィアン『日々の泡』
  87. ボリス・ヴィアン『醜いやつらは皆殺し』
  88. 志賀直哉『和解』
  89. マイケル・ギルモア『心臓を貫かれて』
  90. サマセット・モーム『月と六ペンス』
  91. 遠藤周作『深い河』
  92. アン・モロウ・リンドバーグ『海からの贈物』
  93. レイモンド・カーヴァー『大聖堂』
  94. 樋口一葉『一葉恋愛日記』
  95. 夏目漱石『私の個人主義』
  96. 高野文子『黄色い本』
  97. カート・ヴォネガット『スローターハウス5』
  98. カート・ヴォネガット『スラップスティック』
  99. カート・ヴォネガット『タイムクエイク』
  100. 『アルコホーリクス・アノニマス』

大雑把ですが、1~4は幼稚園、5~22は小学生、23~69が中学生(半分近くが中学の3年で読んでるってどういうことだ!)、70~79が高校の頃で、80~100が大学生の時に読んだものです。ところどころ、人生の経過で僕と読書経験を共有しているものもあると思います。

「夏に100冊」と言われているくらいなので、自分の人生の(今のところの)大半は一夏でキャッチアップされるということか! と落ち込んでおります。

2014年12月2日    book&music

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前回の山崎努『俳優のノート』に続いて松本幸四郎・松たか子『父と娘の往復書簡』。本屋で『俳優のノート』に目がとまって、手に取った目線の先にこの本があり、つい合わせて購入したのがきっかけ。『俳優のノート』は山崎努さんのリア王という役に対峙する姿を読むことが出来たけど、この本は役との向き合う姿勢に加え、父から娘・娘から父親に伝える言葉も読むことが出来る。

本の最初は、父幸四郎さんから娘たか子さんへの役者としての教えから始まる。

歌舞伎の場合、型を習得し、それをなぞることで美しく演じることはできる。だが、それは形ばかりのことだ。だから親父は、僕に考えさせ、大事なことを自分で探しながら演じるということを、僕に思い知らせたかったのかもしれない。
君が悔し涙を流したという「ダメ出し」にしても、僕にしてみれば「指摘」であって否定ではない。ついでに「ダメ出し」という言葉は嫌だ。「直し」なんだよ。


(ここが印象に残ったのは、自分が高校時代に演劇部で嫌と言うほど「ダメ出し」と言う言葉を使っていたからだな)

話は、2人が演じる舞台・テレビの変遷と共に(本当に仕事が多い!)、友人や若い時期の悩みについて交わされ、最後に幸四郎さんは、自身の父親・祖父の話をたか子さんに語る。終盤の娘への手紙に、

君への最初の手紙を書いた時から、僕は君に、親父やおふくろのことを伝えたかったような気がしてならない。今頃になって気付くなんて、何とも不思議なのだが、これも必然ということなのだろう。


とある。
世の中の男達の中で、どれだけの人が自分の子供と仕事について、ここまで語り合うことができるだろうか。幸四郎さん、幸せ者め!と単純に言えるかもしれない。でも、親娘の対話がここまで高みにあるのは、2人それぞれが「演じる」という仕事に真っ正面からぶつかって試行錯誤して、その過程で多くのものを得ながらも、失ってもいるからだろう。「2人はとっても生きている!」そんな読後感が自分にはあった。

世の父親と父親予備軍は、自分の仕事への取り組みを見直すという意味でも、いずれ子供とこういう関係を持つという目標をみつけるという意味でも、是非手にとって貰いたいと思える1冊だった。あと、折に触れて感謝される幸四郎さんの奥様、たか子さんのお母様の紀子さんの存在も、本当に大きかったのだと想像する。

2014年11月19日    book&music

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これは数年に1冊読めるかというくらい、自分にとって重要な本になった。読み始めたときにまず思ったのは、「この本の気になる箇所に付箋を貼ろうとしたら、全てのページに貼らなければならない!」ということ。山﨑さんは『リア王』に取り組むにあたって、至る所で、気づき、解釈し、時には過去を振り返って改善を加える。その姿はおそらく、俳優に限らず、全ての職業人にとって教科書になるものだ。

結局、気になるところを選んでEvernoteに記録していくという今時な取り組みをしてみた。でも、これが大変。文庫本の文章は遠巻きに見ると短く見えて、実際に書くと長い。かつての女子高生達のごとく、素早くフリック入力をして、余りにも長文な時には写真に収めた。

『鈴木先生』でもほのめかされているけど、教壇に立って講義をしたり、研究の発表をするのは演技をするのに似ていると思う。普段の教室で講義をする(偉そうな)僕は、やはり普段の自分とは違う。教える役割を与えられた人間としてそこにいる。そして、その姿は年齢や、部屋の形式(大人数か演習か、研究会か学会か)によっても異なるものになる。そのように普段から考えていたのも、この本の気になる箇所を抜き出そうと思ったきっかけだった。

この本を読み始めて、自分も記録をつけてみようと思った。山﨑さんは日記を切らさずに書き続けた。自分は3日坊主にならないように(過去、無数に挫折経験がある)。

記録したEvernoteのノートは共有にしてみました。よければどうぞ。写真には汚い指もついています。
山崎努『俳優のノート』

2014年11月14日    book&music

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名著。小説を読んだり、映画を観たり、音楽を聴いて感動すると、人はどうするだろうか? とてもよかったな、と何度も思い返したり友達に話したり、このブログでしているように文章にして残そうとするのではないだろうか。それらはみんな、言葉をもって語られるのだけど、稚拙な表現しか僕たちは持ち合わせない。でも、この冨田さんは、感動の理由を解き明かし、実証し、論文として我々に提示している。完全な学術書であるため、そこには最早、冨田さんの感動はごく一部にしか記述されず、事実とそこから導き出される仮説によって構成される。

いかんせん、音楽にもレコーディングにも、当時のミュージシャンの活動にも詳しくないただの『Nightfly』好きであるため、読み手として十分に受けきることができていない。ただ、感動から出発して書かれる論文と、自分の好きな作品をここまで解剖してくれた冨田さんに敬意をはらわずにはいられないのだった。

2014年07月27日    book&music